アルギン酸とは
アルギン酸は昆布やワカメ、ヒジキ、モズクなどのヌルヌルしたぬめり成分のことで、褐藻類に特有な天然多糖類で、含有量は乾燥重量の30%~60%を占め、昆布やワカメなどの主成分で天然の
食物繊維である。
アルギン酸は、海中に含まれるさまざまな
ミネラルと塩を形成し、ゆるやかなゼリー状態で細胞間隙を満たしており、波に揉まれ海水中を揺らめきながら生長する海藻のしなやかさは、この
アルギン酸が持つ独特な物性によるものといわれている。
アルギン酸には、そこに含まれる
カリウムの働きで体内の塩分を吸着して血圧を下げるほか、血中コレステロールの低下作用、血糖値の上昇抑制作用、
ダイエット効果、便秘効果、大腸
がんの予防、動脈硬化の予防、胆石の予防などの作用がある。
アルギン酸の安全性はFAO/
WHOで評価され、最も安全な物質のひとつに数えられており、医薬品では、錠剤の崩壊剤や胃壁の保護剤として用いられ、また、
化粧品原料として増粘、保水作用の目的で利用されている。