花粉症は花粉によって引き起こされるアレルギー疾患。花粉という異物を排泄しようとして、くしゃみや鼻水がでる反応。
この反応を起こすのは、免疫にかかわる白血球だといわれている。
花粉症自体が花粉を排泄しようとする反応だから、単純に鼻水がでていれば鼻水をとめる、皮膚がかゆければかゆみをとめれば治る、というのではない。でている症状を抑えることは、からだが治そうとする作用を抑えることになってしまう。
花粉症の患者さんは、症状が現れる以前にそのアレルギー抗原(アレルゲン)になる花粉に接触している。そして、鼻などの粘膜に花粉が付着すると、花粉内から特異的に反応する抗体(IgE抗体)を作り出し、粘膜にある肥満細胞や好塩基球と結合する。その後、抗体が蓄積され、さらにそこに過剰の花粉が侵入することで、肥満細胞から、様々な化学伝達物質(ケミカルメディエーター)が遊離して症状を引き起こすことになる。遊離したケミカルメディエーターのうちもっとも重要なのは、ヒスタミンとロイコトリエン。ヒスタミンという物質は、知覚神経をつかさどる三叉神経を刺激する。この三叉神経は鼻の近隣を通るために、鼻水やくしゃみといった症状を引き起こす。また、ロイコトリエンという物質は、血管を拡張したり、水分がにじみ出る「浮腫(ふしゅ)」を促す働きがあるために、鼻の中の粘膜が腫れ、鼻づまり(鼻づまり)といった症状を引き起こす。
花粉症の原因となる植物は、地域や個人によって違う。日本で最も多いのは「スギ花粉」で、
花粉症の約8割を占めるといわれている。スギのほかにも、「ヒノキ」などの樹木、「カモガヤ」や「ハルガヤ」などのイネ科の植物、「ブタクサ」や「オオブタクサ」をはじめとするキク科の植物など、
花粉症の原因になる植物は50種類にも及ぶ。