γ-リノレン酸とは
エイコサペンタエン酸をEPAと略すように
γ-リノレン酸はGLAと略す。人の
必須脂肪酸は2つだけだが、体内で他の脂肪酸から作り出せないため摂取しなければならないため
必須脂肪酸に分類されている。その2つが
リノール酸とアルファリノレン酸。
2つの脂肪酸の一部はさらに体内で変換させなければならない。すなわち
リノール酸は ⇒
γ-リノレン酸アルファリノレン酸は ⇒ EPA
この重要な変換の出来ない人が四人に一人もの割合でいることが近年、欧米の研究でわかってきており、仮に作り出せたとしても必要量を必要な早さで
γ-リノレン酸やEPAが作れない人がいるので、研究に携わった学者は
γ-リノレン酸とEPAこそが人にとっての必須の脂肪酸だと考えている。
体内に無くてもよいが有った方がより健康に有利だというような成分ではなく全ての人に必須の成分である。必要量は様々な学説が有りますが
γ-リノレン酸、EPA共に成人で1日300mgから1000mgが必要と言われているが、乳児期は合成出来ない。したがって母乳中の大切な成分である。
又加齢と共に合成量が減り老化を早める原因となり、高齢者は非常に変換能力が低下するため免疫力も低下する。
γ-リノレン酸はそれ自体、高い生理活性を持っているが体内では速やかにジ・ホモ・γリノレン酸ヘ代謝されその一部はさらに
アラキドン酸へと代謝され、ジ・ホモ・γリノレン酸、
アラキドン酸、EPAの三種の脂肪酸は血小板や細胞膜の構成要素となる。
私たちの体は必要な時、必要な場所で血小板や細胞膜からこの三種類の脂肪酸からプロスタグランジンというホルモンの重要な生理活性物質を作り出すので、身体の多くの場所で、また一つの臓器の中でも 多種類のプロスタグランジンが時に協調し時には対抗して私達の健康(恒常性)が保てるのである。
リノール酸以下の代謝がうまくいっていない人がいることは近年まで知られていなかったが、遺伝的要因で必要量
γ-リノレン酸が作り出せない人に加えて、食生活の不備、過度の飲酒、ストレスなどでが指摘されている。